スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ニュースレター第13号を発行しました

ニュースレター第13号-1

ニュースレター第13号-2

pdfファイルはこちら 第13号

== 主な記事 ==

戦争と平和を見つめる絵本
わたしの「やめて」
当会代表による「こども語訳」で9月11日、緊急出版

 京都大学の学生と教員を中心にこの夏、結成された「自由と平和のための京大有志の会」の「声明書」が安保法案に反対や異議を唱える人々に大きな反響を呼んでいます。当会代表の山岡信幸がこの「声明書」を小さな子にもわかる「こども語訳」に書き直したところ、その言葉に感動した塚本やすしさんが三日三晩で絵を描きあげ、『戦争と平和を見つめる絵本 わたしの「やめて」』が朝日新聞出版から緊急発売されました。(この経緯は、9月15日の朝日新聞「天声人語」でも紹介されました。)
 声明書の「こども語訳」と原文を以下に掲載します。この機会に、親子で戦争と平和、命の重みについて考えてみませんか。


わたしの「やめて」

くにと くにの けんかを せんそうと いいます

せんそうは 「ぼくが ころされないように さきに ころすんだ」
という だれかの いいわけで はじまります
せんそうは ひとごろしの どうぐを うる おみせを もうけさせます
せんそうは はじまると だれにも とめられません

せんそうは はじめるのは かんたんだけど おわるのは むずかしい
せんそうは へいたいさんも おとしよりも こどもも くるしめます
せんそうは てや あしを ちぎり こころも ひきさきます

わたしの こころは わたしのもの
だれかに あやつられたくない
わたしの いのちは わたしのもの
だれかの どうぐに なりたくない

うみが ひろいのは ひとをころす きちを つくるためじゃない
そらが たかいのは ひとをころす ひこうきが とぶためじゃない

げんこつで ひとを きずつけて えらそうに いばっているよりも
こころを はたらかせて きずつけられた ひとを はげましたい

がっこうで まなぶのは ひとごろしの どうぐを つくるためじゃない
がっこうで まなぶのは おかねもうけの ためじゃない
がっこうで まなぶのは だれかの いいなりに なるためじゃない

じぶんや みんなの いのちを だいじにして
いつも すきなことを かんがえたり おはなししたり したい
でも せんそうは それを じゃまするんだ

だから
せんそうを はじめようとする ひとたちに
わたしは おおきなこえで 「やめて」 というんだ

じゆうと へいわの ための きょうだい ゆうしの かい
http://www.kyotounivfreedom.com/manifesto/forchildren/


自由と平和のための京大有志の会「声明書」

戦争は、防衛を名目に始まる。
戦争は、兵器産業に富をもたらす。
戦争は、すぐに制御が効かなくなる。

戦争は、始めるよりも終えるほうが難しい。
戦争は、兵士だけでなく、老人や子どもにも災いをもたらす。
戦争は、人々の四肢だけでなく、心の中にも深い傷を負わせる。

精神は、操作の対象物ではない。
生命は、誰かの持ち駒ではない。

海は、基地に押しつぶされてはならない。
空は、戦闘機の爆音に消されてはならない。

血を流すことを貢献と考える普通の国よりは、
知を生み出すことを誇る特殊な国に生きたい。

学問は、戦争の武器ではない。
学問は、商売の道具ではない。
学問は、権力の下僕ではない。

生きる場所と考える自由を守り、創るために、
私たちはまず、思い上がった権力に
くさびを打ちこまなくてはならない。
http://www.kyotounivfreedom.com/manifesto/


福島の震災当時18歳以下
甲状腺がん「確定」104人、「疑い」34人
1巡目30万人、 2巡目16万9千人の検査結果

 福島の県民健康調査の検討委員会が8月31日、福島市で開かれ、震災当時の18歳以下を対象とした甲状腺検査の結果(6月30日時点)が上記のとおり報告されました。
 また、昨年4月から2巡目の検査も始まりましたが、これまでに、1巡目の検査で「問題なし」とされた子どものうち23人が、2巡目の検査で甲状腺がんまたはその疑いと診断されたことが明らかになりました。これは原発事故後に急激にがんが増加したことを示すものですが、検討委員会の星北斗座長は「現時点では原発事故の影響とは考えにくい」としています。
 一方、岡山大学の津田敏秀教授らの研究チームは、福島県で見つかっている子どもの甲状腺がんの多くは被ばくで発症したものだとする論文を発表しました(国際環境疫学会電子版10月6日付)。津田教授は8日に会見を開き、「今後さらに甲状腺がんが多発することは避けがたい。政府や福島県はこれまでの誤りを認め、福島で生活を続けている人たちにこそ正しい情報や知識を流し、無用な被曝を避けるべきだ」と訴えました。
 福島県の小児甲状腺がんの検査者数に対する患者数の割合は、下表のとおり、発表のたびに高くなっています。

第13号甲状腺患者数
http://www.sting-wl.com/fukushima-children6.html


自主避難者への住宅支援打ち切り
政府と福島県が決定


 福島県は原発事故の自主避難者に国庫で家賃を負担する住宅支援を行ってきましたが、6月15日、政府との協議結果に基づき、2017年3月で支援を打ち切ることを決定しました。
 政府は事故直後の2011年4月、福島県内の年間被ばく線量の上限を1mSv(ミリシーベルト)から20mSvに引き上げました。このため年間20mSv以下の汚染地域から避難した人たちは、自主避難者と呼ばれ、11万人余りの避難者の約3割を占めています。住宅支援は自主避難者への唯一の支援であったため、その打ち切りは経済的に厳しい状況に置かれた母子避難者や被ばく症状がある避難者にとってきわめて深刻です。
 なお、安倍内閣は6月12日、福島県内の避難指示解除準備区域と居住制限区域の避難指示を遅くとも2017年3月までに解除することを閣議決定しています。


- 上映会報告 -
被ばくから子どもを守るため
 動き始めたお母さんたちのドキュメンタリー

「小さき声のカノン - 選択する人々

 10月3日、入間市市民活動センター「イルミン」で、「入間から発信! ずっと暮らし続けるために動く会」主催、入間市教育委員会、生活クラブ生協入間支部後援により、鎌仲ひとみ監督をお招きしての標記映画の上映会が開催されました。
 東京電力福島原発事故から4年半、今なお、融けた核燃料がどこにあるのかさえ分からず、汚染水は海に流れ続け、11万人以上の人々が故郷を追われたままです。この映画は、福島で、そしてチェルノブイリ原発事故を経験したベラルーシで、被ばくから子どもを守るため、迷いながらも自分たちの意志で動き始めたお母さんたちのドキュメンタリーです。
 ベラルーシでは、チェルノブイリの事故後、年間5mSv(ミリシーベルト)以上の汚染地域からは強制的に、年間1~5mSvの汚染地域からは本人の希望により、国の全額負担で住民を避難させる政策が行われてきました。にもかかわらず、事故から29年以上たった今も、子どもたちの健康に深刻な影響が現れているという話はとても衝撃的でした。このため現在は、年間5万人の子どもたちを対象に、数週間程度ずつ、非汚染地域に滞在させながら健康状態を改善するための治療を施す「保養」が国によって無償で行われているとのことです。
 一方、日本では、福島の事故後、一般人の年間被ばく線量の上限が世界標準の1mSvから20mSvに引き上げられ、現在は、避難している人たちを年間20mSvまでの汚染地域へ帰還させる政策が強力に推し進められています。映画に登場するさまざまな立場のお母さんたちを見て、このような被ばくによる健康被害を過小評価する国の理不尽な姿勢が、子どもたちには無用の被ばくを強い、被ばくを不安に思うお母さんたちには周囲の無理解から「汚染地域に住み続けるか、家族と別れてでも避難するか」といった苦しい選択を迫まる結果を招いているのだと改めて気付かされました。
 上映後は、鎌仲監督から、除染の効果は限定的であり汚染地域に住む子どもたちには保養が不可欠である、周囲の理解が得られにくい現状では保養を英語学習やスポーツ合宿などの名目で行う工夫も必要である、といったお話がありました。
 また、福島の母子を描いた絵を携えて全国を巡り、福島の母たちの思いを伝える活動をされている画家の小林憲明さんや、福島から埼玉に小学生のお子さん2人と避難して来られ、小林さんの絵のモデルにもなられている母さんのお話も聞くことができました。このお母さんのお話では、仕送りもない厳しい情況で福島県からの住宅支援打ち切りが決められてしまったため、命の危険を感じ、止むに止まれぬ思いで国や自治体への働きかけなどの活動を始められたということでした。
 被ばくのリスクを過小評価する言説に惑わされることなく、被害者の方々に寄り添っていくことの大切さを強く感じました。

第13号上映会写真
上映後の鎌仲ひとみ監督とのトークの様子
右端が鎌仲監督、左から2番目が画家の小林さん、中央は小林さんの作品


九州電力川内原発が再稼働
8月11日、2年間の「原発ゼロ」に終止符

 九州電力は8月11日、川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県)を東日本大震災後の新規制基準のもとで初めて再稼働し、9月10日、営業運転へ移行させました。この再稼動により、関西電力大飯(おおい)原発4号機(福井県)が2013年9月に停止して以来、約2年間続いてきた「原発ゼロ」に終止符が打たれました。この間、節電や太陽光発電の普及により電力需要がピークとなる猛暑の時期も安定した電力供給が続いており、再稼動が電力不足を補うためのものでないことは明らかです。
 川内原発は日本有数の火山帯に位置するため「日本一危険な原発」とも言われていますが、新規制基準では火山噴火への対応は考慮されていません。また、この基準は、事故対応に必須とされる免震棟やフィルター付ベントの設置の先送りを認めている、避難計画は対象外であり策定が自治体まかせになっているなど多くの問題点が指摘されています。さらに、政府が「世界最高水準の基準」と強調する一方で、審査役の原子力規制委が「適合しても事故は起きる」と発言するなど、事故時の責任の所在が曖昧にされていることも問題です。
 九州電力では川内2号機も10月15日に再稼動されており、他電力では関西高浜3,4号機(福井県)、四国伊方3号機(愛媛県)で次期の再稼働を目指して準備が進められています。
スポンサーサイト

ニュースレター第12号を発行しました

ニュースレター第12号-1

ニュースレター第12号-2

pdfファイルはこちら 第12号

== 主な記事 ==

小学校の「お茶うがい」について

 入間市内の小学校では、インフルエンザ等の対策として「お茶うがい」を推奨しています。2014年度にも、市役所の学校教育課から各学校に配布された「お茶パウダー」が学校ごとに児童に配布され、「水に溶かしてうがいをしましょう」という指導がされました。
 お茶の配布時に出されたお知らせには、私たちの知る限り、詳しいデータを伴わないままに「検出されず」とするものが多く、放射性物質の問題に触れないものもありました。学校によっては、事前に保護者へ告知する事もせず、その場で児童にうがいをさせたところもあったそうです。
 2012年12月には、狭山茶パウダーによるうがいを実施することについて、基準値未満であってもセシウムが検出されているお茶によるうがいについて、各方面から批判の声があがりました。のちに、教育委員会は実施を取りやめています。しかし、これを復活させてきているわけです。
 これをうけて、私たちは先の2月下旬に市教育委員会の学校教育課に、問い合わせと申し入れを行ないました。おもな内容は、以下の4点です。

1)今回、お茶パウダーについてどのような検査を行なったのか。また、その測定方法は十分なものか。
2)私たちが配布されたものと同等と思われるお茶パウダーを市民測定所に持ち込んで検査を行なったところ、10Bq(ベクレル)/kgを超えるセシウム(134・137の合算)が検出された。この結果をどう見るか。
3)そもそも、お茶うがいが水うがいなどに比べてインフルエンザ対策としての効果が高いという根拠はあるのか。
4)うがいをさせるかどうか、お茶パウダーを利用するかどうかは、あくまで家庭で判断する事項であり、学校で半ば強制的に一律の実施をすべきではない。

 当日の回答(見せていただいた資料の内容)、および後日の電話での回答を総合すると、市教委の言い分は以下のようなものでした。

1)検査証明書によると、検査は「日本冷凍食品検査協会横浜試験センター」のゲルマニウム半導体検出器。検体は「千歳園」の荒茶。検査時間は600秒。検出限界はセシウム134・137それぞれ10Bq/kg。結果は不検出。
2)ノーコメント。
3)よく分からないが、一般的なカテキンの効能は知られている。
4)どのような扱いにするのかは、今後検討する。

 この回答では不十分と考え、とりあえず文書による回答を求めたところ、約束の期限から20日遅れで、4月5日に届きました。以下に転載します。


入学教発第2051号

平成27年3月31日

こどもを守る会いるま様
入間市教育委員会
教育長 村野 志郎*

学校におけるお茶うがいの実施について(回答)

 早春の候 皆様方におかれましては、ますますご活躍のこととお喜び申し上げます。また、日ごろより、教育行政につきましてはご尽力賜り厚く御礼申し上げます。
 平成27年2月25日にありましたご要望につきましては、下記のとおり回答させていただきます。ご理解いただきますようお願い申し上げます。また、回答が遅れましたことをお詫び申し上げます。


○今回配布したお茶について
・ パウダー茶のお茶(原料)は、千歳園の2番茶のみです。
・ 今回納品したパウダー茶は、市への納品分のみのため、市販していません。
・ 放射能の測定方法は、ゲルマニウム半導体検出器によるものです。
・ 検査の検体は1kgの荒茶(パウダーにする寸前のもの)です。
○測定方法について
・ 国の示している測定方法でありますが、今後検討します。
○お茶のうがいの有効性について
・ お茶(カテキン)については数多く研究されており、インフルエンザウイルスにつても(ママ)、効能が確認されている報告があります。浜松医科大学の研究によると、緑茶、機能水、食塩水、水道水の順に、予防に効果があった、と報告があります。
○家庭での判断について
・ 児童のうがい実施については学校での判断になりますが、最終的には保護者の判断により実施対応をしていきたいと考えます。

担当 学校教育課
学事保健担当(担当者名)


*注 村野教育長は3月末で退任

 私たちは、この回答に対して以下のように見ています。
・ 検査機器の詳細(メーカー、機種等)は不明なままなので何とも言えない面もあるが、セシウム134・137のそれぞれを検出限界10Bq/kgとするには、600秒は短すぎるのではないか、と考えます(これについては専門家のご意見も承りたい)。また、合計20Bq/kgという限界値自体をもっと下げるべきではないかと考えます。
・ 「国の示している測定方法」とあるが、入間市独自に、より安全性を重視する方向で方法を選択し、基準を設定することは何ら問題ないし、むしろ望ましいと考えます。
・ 回答中の「浜松医科大学の研究」を調べたところ、インフルエンザ予防ではなく、一般的な風邪罹患に関する研究のようです。
・ 「最終的には保護者の判断により実施対応をしていきたい」という文言については、一歩前進と捉えます。各学校での実施・対応について、より具体的な確認を求めます。家庭によって、「荒茶で10Bq/kg程度であれば、うがいで体内に残留する濃度はごく僅かであって気にする必要はない」という判断があっても構わないのですが、それはあくまで正確な情報が開示された上で、各家庭(保護者)に決定権があることが前提になるのではないでしょうか。学校行事として、有無をいわさず一律にこどもにお茶うがいをさせることには、今後も粘り強く反対し、中止させたいと考えます。
・ 入間市立の中学校では「茶道学習(盆点前)」が総合学習の授業として必修化されています。これも抹茶を直接体内に取り入れる点で、少なからず被曝リスクを伴う内容といえます。使用する抹茶の厳密な検査は当然のこと、茶を口にすることを避けたい生徒・保護者の権利を保障する手だてが求められると考えます。
http://kodomoiruma.blog.fc2.com/blog-entry-128.html


福島の震災当時18歳以下
甲状腺がん「確定」103人、「疑い」24人
1巡目29万9千人、 2巡目12万2千人の検査結果

 福島の県民健康調査の検討委員会が5月18日、福島市で開かれ、震災当時の18歳以下を対象とした甲状腺検査の結果(3月31日時点)が上記のとおり報告されました。
 また、昨年4月から2巡目の検査が始まりましたが、これまでに、1巡目の検査で「異常なし」とされた子ども5人および10人が、2巡目の検査でそれぞれ甲状腺がん「確定」および「疑い」と診断されたことが明らかになりました。これは原発事故後にがんが増加したことを示すものですが、検討委員会は「現時点では放射線の影響は考えにくい」としています。
 なお、福島県の小児甲状腺がんの検査者数に対する患者数の割合は、下表のとおり、発表のたびに高くなっています。

甲状腺検査2
http://www.sting-wl.com/fukushima-children5.html


- 「とこらぼ」学習会参加報告 -
公園の土は安全なの?
~ 事故から4年 ・ 測定の現場から ~

 5月16日午後、所沢地区労会館にて、東大 大学院総合文化研究科 小豆川 勝見 助教をお招きしての標記学習会が所沢・市民放射線測定室「とこらぼ」の主催で開催されました。
 小豆川先生は各地で汚染状況を測定しながら、市民測定所への助言や小中学校での授業を行うなどの活動を精力的にされており、当日も放射線測定の実験をまじえた、たいへん分かりやすいお話を伺うことができました。以下、その概要です。

放射線測定の難しさ
 例えば、福島県浪江町の試験栽培の米の放射性セシウムは、福島県の測定では「検出限界5Bq/kgで不検出」であるが、小豆川先生の測定では「2Bq/kg検出」である。これは科学的にはともに正しい。しかし、今や2Bq/kgは容易に測定できるレベルなのに、敢えて「不検出」とするのは望ましくない。

流通食品中の放射性物質
 食品には天然核種の放射性カリウムが数十Bq/kg程度入っている。しかし、カリウムの放射線は、エネルギーが大きく人体を突き抜けるため、身体へのダメージが小さい。一方、セシウムの放射線は、エネルギーがそれほど大きくなく人体に吸収されるため、ダメージが2倍ほど大きい。食材の汚染状況を知り、セシウムを取り込まないことが重要である。例えば、基準値超過やそれに近い食材は福島産よりも北関東産のものによく見つかる。これは北関東での検査体制が不十分であることによる。今後、数十年にわたって測定を続けなければならない。

放射性セシウムは土と一緒に移動する
 セシウムは土ぼこりに付着する性質があるため、雨どいの下や排水溝など、土ぼこりが集まる場所で放射線量が高くなる。公園の中では、ブランコの下など、わずかに削れている場所や吹き溜まりに放射性物質が集まりやすい。道路では、雨水が集まるように作られている歩道上の植栽に放射性物質が集まりやすい。しかし、どこにどれだけ集まるかは予測が難しいため、食品と同様、継続して測定しなければならない。

食品の基準値について(質疑応答から)
 重要なのは放射性セシウムと放射性ストロンチウムであるが、 100Bq/kgはストロンチウムを無視できるとしてセシウムのみで決めた基準値である。ストロンチウムは場所によって多いこともあるし、セシウムに対するストロンチウムの比率は年数を経るごとに増えることが最新の研究で分かった。ストロンチウムについても継続して測定を行い、必要に応じて見直さなければ、基準値としての意味がなくなってしまうので注意が必要である。


- イベント情報 -
鎌仲ひとみ監督最新作
「小さき声のカノン - 選択する人々
上映会&監督トーク

  はじめはみんな、泣き虫なフツーのお母さんだった。
  福島、そしてチェルノブイリ後のベラルーシ。
  お母さんたちは、“希望”を選択した。

鎌仲ひとみ監督からのメッセージ(抜粋)
 今回の『小さき声のカノン』をどうしても作らなくてはならない、と私を突き動かしたもの。それは「子どもたちを被ばくから守ることができる」ことを伝えたい、という抜き差しならない思いです。
 よじれた現実のただ中で子どもたちを心底守ろうとする母なるものの存在に私は未来をかけたい。原発事故後の世界を生きる母たちのしなやかさ、強さ、その揺らぎや弱さまで含めて、映画から感じていただきたいと願っています。

 場所 市民活動センター「イルミン」(変更の可能性あり)
 日時 10月3日(土)
  10:00~12:15 第1回上映
  12:30~14:30 第2回上映
  15:00~16:00 鎌仲ひとみ監督のトーク
  16:00~17:30 質疑応答・ディスカッション
 チケット 前売1000円/当日1200円
 主催 「入間から発信!ずっと暮らし続けるために動く会」
 お問合せ先 轟 涼 (080-5455-7216)

ニュースレター第11号を発行しました

ニュースレター第11号-1

ニュースレター第11号-2

pdfファイルはこちら 第11号

== 主な記事 ==

新年のごあいさつ

 みなさん、あけましておめでとうございます。
 昨年中、わたしたちは環境フェアなどへの参加を通した情報発信、学校行事等に関する行政への働きかけ、市民による放射性物質測定への協力、福島のこどもたちを守る動きへの連帯などを進めました。日ごろ、わたしたちの活動へのご理解、ご協力を頂いていることに感謝いたします。
 このところ、原発再稼動への動きが強まる一方で、食品の安全性への不安は根拠なく切り捨てられ、低線量被ばくの不安は根拠なく切り捨てられ、低線量被ばくの危険性は議論不十分なままスルーされつつあります。わたしたちは、あの事故の衝撃を風化させることなく、次世代の命と健康をまもるために、できるかぎりの努力を続ける決意をもう一度明らかにしたいと思います。
 とくに今年は、小中学校関連では、修学旅行の行き先をはじめとする行事や学校給食に関する問題に取り組みます。また、こどもの健康に関する長期的な対策を検討し、各方面に求めることも重視していきます。
 とはいえ、わたしたちだけの力はとても小さいものです。同じような不安や疑問を抱くできるだけ多くのみなさんといっしょに声を上げていければと願っています。どうか、あなたの思いを伝えて下さい。ひとりひとりは弱いけれど、集まれば強い力になることを信じています。

こどもを守る会 いるま 代表 山岡信幸


福島の震災当時18歳以下
甲状腺がん「確定」84人、「疑い」29人
1巡目29万6千人、 2巡目8万2千人の検査結果

 福島の県民健康調査の検討委員会が12月25日、福島市で開かれ、震災当時の18歳以下を対象とした甲状腺検査の結果(10月31日時点)が上記のとおり報告されました。
 また、昨年4月から2巡目の検査が始まりましたが、1巡目の検査では「異常なし」とされた子ども4人が、この2巡目の検査で甲状腺がんの疑いと診断されたことが明らかにされました。がんの診断が確定すれば、原発事故後にがんの増加が確認された初のケースとなりますが、星北斗座長は「現時点で放射線の影響の有無は断定できない」と述べています。
 なお、福島県の小児甲状腺がんの検査者数に対する患者数の割合は、下表のとおり、発表のたびに高くなっています。

甲状腺検査
http://www.sting-wl.com/fukushima-children3.html


東電福島第一原発
飛散防止剤を推奨の10倍希釈
2013年夏のがれき撤去作業で

 東電福島第一原発で2013年8月19日に実施された大規模ながれき撤去作業により放射性粉じんが各地に飛散した問題で、東電が、粉じんの飛散防止剤をメーカーが推奨する濃度より10倍以上に薄め、散布回数も大幅に減らすように指示していたことが明らかになりました。
 メーカーは、除去作業中には飛散防止剤を原液か、10倍まで希釈したものを毎日散布し続けることを推奨していますが、東電によると、2012年8月からの3号機の作業では、100倍に希釈し、回数を数日~数週間ごとに減らすよう指示し、2013年夏は6月中旬と8月中旬の2回、散布しただけでした。メーカーは「100倍希釈では水と同程度の効果しかなく、数日以上も放置すれば飛散するのは当然」としています。実際、8月12日と19日の作業中には、放射性物質が飛散して構内の警報が鳴り、作業員計12人に汚染が確認されました。
 東電は、飛散防止剤の機器への影響を懸念し、このような指示を行ったとのことですが、作業員や住民の安全をないがしろにしていたと言わざるを得ません。
 なお、農林水産省が昨年3月に放射性粉じん飛散の再発防止を要請した際には、東電は、「今後、粉じんの飛散防止剤を多くまく」としていました。
(参考: 朝日新聞デジタル 2014年12月31日の記事)


東電、5千億円超の黒字の見通し
利益の使い道は原発再稼働

 東電の12月17日の発表によると、2015年3月期の純利益は5210億円、経常利益は前期比2.2倍の2270億円の黒字になる見通しとのことです。これは原発事故前よりも大きな額であり、原発なしでも経営には問題がないことを示すものです。
 これに対し、原発事故の被害者などからは「原発なしで儲かるのなら再稼働するな」などといったクレームが相次いでいるとのことです。しかし、東電は、健全な経営状態とするためには原発再稼働が必要であり、得られた利益は柏崎刈羽原発などの再稼働のための整備に当てたいとしています。
http://economic.jp/?p=44410,
 http://www.cyzo.com/2015/01/post_20103.html

東京電力
東京電力のホームページより


- 上映会報告1 -
『遺言』 ~原発さえなければ~
1月18日(日)、入間市産業文化センターにて

 大震災の翌日、2011年3月12日に二人のフォトジャーナリストが福島第一原発事故の現場に駆けつけ、撮影を開始、以来、2013年4月まで、その土地の人々とともに過ごした日々を記録し続けました。この映画は、その800日間の記録を4時間近い映像にまとめたもので、放射能汚染のため、飼っていた牛たちを処分し、家族もばらばらになって避難することを余儀なくされた飯館村の酪農家たちを中心に描かれています。
 理想に燃え一生の仕事と決めていた酪農や農業を突如やめ、故郷の土地を手放さなければならなくなった人々の悔しさや悲しみは想像を絶するもので、出口の見えない苦しみの中で仲間たちが一人また一人と自らの命を絶っていきます。
 映画の中の酪農家たちの「自分一人が楽しく暮らせばいいのであれば、どれほど楽なことか。しかし、次の世代にどのような社会を手渡していくのかを考え、もっと声を上げなければ」、「自分たちは伝えただけで安心してはいけないし、皆さんも聞いただけで安心することなく、このことを知ってどう生きていくか考えて欲しい」という言葉、上映後の豊田監督の「原発事故の避難は100年、150年と続くもの。1週間の避難計画だけで再稼働などあり得ない」という言葉が印象的でした。以下は自ら命を絶った酪農家が堆肥小屋の壁に残した「遺言」です。

   原発さえなければ
   姉ちゃんには大変おせわになりました
   長い間おせわになりました
   私の限界をこしました
   2011 6/10 PM1:30
   ごめんなさい
   大工さんに保険金で支払ってください

   原発さえなければと思います
   残った酪農家は原発にまけないで頑張って下さい
   (中略)

   妻 長男 次男
   ごめんなさい 何もできない父親でした
   仏様の両親にも もうしわけございません。


- 上映会報告2 -
TRASHED -ゴミ地球の代償-
2014年10月5日(日)、さいたまスーパーアリーナにて

 冒頭では、レバノンの海岸にそびえ立ち、海へと垂れ流しにされているゴミの山が映し出されます。この映画には、このような世界中の過酷な環境汚染の現場が収められています。
 大量消費によって排出された莫大な量の現代ゴミは、自然に分解されることのないプラスチック(ビニール)ゴミや有毒ゴミを大量に含むため、昔とは違った深刻な問題を引き起こします。例えば、今、世界中の海はプラスチックのスープのような状態になっており、それを魚たちが餌にすることで、有毒物質の生態濃縮が進行しています。この影響で海の食物連鎖の頂点に立つシャチは繁殖が困難になりつつありますが、いずれ人間にも同じことが起きるでしょう。また、プラスチックを焼却することによって生じる猛毒のダイオキシン類は、一旦、体内に取り込むと排出が不可能です。唯一の例外は女性の妊娠時で、それまで体内に蓄積してきたダイオキシン類を胎児の身体に排出してしまいます。
 プラスチックゴミは、そのまま捨てても焼却しても危険であり、安全な処分方法が確立されていない点で、原発から出る核のゴミに似ていると思います。プラスチックは現在、安価なため大量に使い捨てにされていますが、安全に処分するためのコストまで考えれば、原発と同様、決して安価とは言えないのではないでしょうか。一刻も早く、大量消費の社会からゴミを出さない社会へとシフトしていかなければならないと強く感じました。


〆切り間近! 3月11日、市民による
脱原発宣言の新聞折込に参加しよう

 「意見広告市民の会」は、毎年3月11日、脱原発宣言の意見広告を新聞に折り込んでいます。昨年は499人の市民の参加により、飯能・日高・入間市の朝日・毎日・読売・東京の各紙に55000部を折り込みました。今年も3回目の新聞折り込みを行う予定です。市民一人一人が「原発を止めたい」という思いを発信し、つなげていきましょう。

 参加費 一口500円
 締め切り 1月31日(土)
 参加方法 住所、氏名、メッセージ(20字以内)を記入の上、下記の郵便振替口座に参加費を振り込みます。
  口座: 00120-1-728959,加入者: 意見広告市民の会
 連絡先 戸谷(042-977-3665),小園(042-978-2176)

ニュースレター第10号を発行しました

第10号_1

第10号_2

pdfファイルはこちら 第10号

== 主な記事 ==

入間市の小中学校
修学旅行の行き先について
~福島県への変更に反対します~

 今年5月、福島県知事が埼玉県を訪れ、市町村長会議の場で各市町村教育長に対して「埼玉県内の小中学校における修学旅行の行き先を、福島県内に変更(復活)してほしい」との要請を行いました。このことは、田中龍夫入間市長も、6月15日の環境フェアで私たち「こどもを守る会 いるま」のブースに立ち寄られたときに自ら話題にされていました。
 県の教育長は県議会において「修学旅行で福島県へ行く小学校は、昨年度実施の学校は5校でしたが、今年度予定している学校は10校まで増加してきております。県といたしましては、今後とも市町村教育委員会との会議等において、修学旅行先について福島県を含めて検討されるよう、引き続き働きかけてまいります」と答弁しています(県ホームページより引用)。
 この件に関する田中市長の態度は分かりませんでしたが、私たちは「今の旅行先である日光ですら高い空間線量を示す地点が多く不安なのに、大人の都合でこどもを引き回すのはおかしい」と主張しました。
 本来、修学旅行は学校教育の一環であって、その目的地は教育上のねらいをもって定められるべきです。一地域の観光業を支えるために旅行するわけではありません。たしかに福島の観光業者・関係者の苦悩は深いと思われますし、これを何とかしたいという行政機関の思いも理解できます。しかし、業者の収入減は第一義的には東電と国が補償すべきものです。
 また、県や市の職員であれ、観光業者を心配する大人であれ、個人的に被災地を応援するために旅行するのは自由意思の問題ですから私たちはとやかく言いません。しかし、小中学校の修学旅行は、保護者・児童・生徒にとっては半ば強制的に参加させられるものであり、目的地の決定にも全く関与できません。児童・生徒にとっては学校生活中の一大イベントですから、私たちのように行き先等に心配を抱える保護者としても、欠席させるという選択はたいへん難しいことです。
 そもそも、一地域の観光業の景気を良くしたいという「大人の都合」、「ビジネスの問題」に、学校教育の一環である修学旅行を巻き込み、ある意味「こどもをダシにする」こと自体が許されるものではないと思います。
 私たち「こどもを守る会 いるま」は、市内小中学校の修学旅行の行き先を(一部であっても)福島県に変更することに反対します。また、現在の多くの学校の行き先である栃木県日光についても、全体的に放射線量の高い地域であり、ホットスポットも存在しますから、適切な行き先とは考えていません。リスクのある地域を、慣習的に行き先として固定する事なく、他の地域も含めた再検討を求めます。
http://kodomoiruma.blog.fc2.com/blog-entry-118.html


東電福島原発のがれき撤去
放射性粉じんが各地に飛散

 農林水産省は、東電福島第一原発で昨年8月19日に実施された大規模ながれき撤去作業により放射性粉じんが飛散し、原発から20km以上離れた福島県南相馬市の水田を汚染したとして、今年3月に東電に再発防止を要請しました。
 粉じんの飛散は、作業が行われた日に風下となっていた南相馬市の水田など計19ヶ所で昨秋に収穫された米や、南相馬市と原発の間にある浪江町の大豆やトウガラシから、1kgあたり100ベクレルの基準値を超えるセシウムが検出されたことなどから明らかになったものですが、農水省は今年7月中旬に新聞報道がなされるまで地元への説明を行いませんでした。
 東大などの調査によれば、原発から約60kmの宮城県丸森町に設置した装置で昨年8月16日~20日に集めた大気中の粉じんから普段の50~100倍の放射性セシウムが検出されており、原発でのがれき撤去により飛散した放射性粉じんが約60km先まで飛んでいた可能性が高いことが明らかになっています。また、普段の10倍を超える放射性セシウムが検出され、原発のがれき撤去で飛散した放射性粉じんが丸森町まで飛んでいた可能性が高い時期が2011年12月以降、昨年8月を含めて計8回ありました。東電によると、そのうち7回の時期に3号機でがれき撤去を実施し、残る1回の時期にセシウム吸着装置のベント配管から水が漏れるトラブルがあったということです。
 東電は今後、粉じんの飛散防止剤を多くまくとしているもののその効果は不明です。作業現場をコンテナで覆うなど、飛散防止のための抜本的な対策が望まれます。
(参考: 朝日新聞デジタル 7月14日、23日、31日の記事)


甲状腺がん
「確定」57人、「疑い」47人

福島の18歳以下、29万6千人の検査結果

 福島の県民健康調査の検討委員会が8月24日、福島市で開かれ、震災当時の18歳以下を対象とした甲状腺検査の結果が上記のとおり報告されました。これは罹患率が事故前の100倍以上に増加したことを示すものです。新聞報道などでは「がんの発症に地域差はなかった」、「被ばくと甲状腺がんの因果関係は考えにくい」等のコメントが強調されていますが、検討委員会は、現段階ではそのように結論づけたわけではなく、今後、分析に必要なデータの提出を診療を行った福島県立医大に求め、それをもとに分析するとしています。
 この日の検討委員会では、手術しなくてもいい患者まで手術する「過剰診療」の有無を確認すべきとの観点で、多くの委員から具体的な症例データの公表の要望が出されましが、県立医大の鈴木眞一氏は患者の個人情報であるとして公表を否定しました。しかし、その4日後、鈴木氏は公表を否定した甲状腺がんの子どもの手術症例を日本癌治療学会で詳細に発表しており、データの私物化ではないかとの批判があります。
http://momsrevo.blogspot.jp/2014/09/16.html


日本全国の「原発ゼロ」が1年に
大規模停電なく電力ピークの夏乗り切る

 昨年の関西電力大飯原発2基の停止以来、今年9月15日で日本全国の原発が稼働を停止して1年を迎えました。
 2011年3月に起きた東電福島第一原発の壊滅的な事故によって原発の危険性に対する認識が高まり、日本の原発は次々に稼働を停止しました。全国の54基の原子炉のうち福島第一原発の6基は廃炉が決まり、残り48基のうち46基(96%)は過去2年以上まったく使用されていません。そして9月15日、日本は原発からの電力にまったく頼ることなく、大規模な停電もなしに「日本全国で稼働原発ゼロ」1年を達成しました。原発が賄っていた分の電気は、今、省エネによる需要削減(原発13基分)や天然ガスなどの火力発電によって埋め合わされています。
 福島の事故前に日本の発電量の30%を占めていた原発を短期間にゼロにすることは非現実的とされてきましたが、事故からわずか3年半で、日本は「原発ゼロ」で電力ピークの夏を乗り切ることができました。「原発ゼロ」1年の達成は、1966年に原発の商業運転が開始して以来初の歴史的な出来事であり、しかもこれだけの規模とスピードでの達成は世界的にも例がありません。
 原発なしに1年を乗り切れることが明らかになった今、原発を現役の電源として考え続けることの方が非現実的になりつつあります。この事実を多くの人に広め、「原発動かさなくても大丈夫」の声をもっともっと大きくしましょう!
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/1/blog/50568/


原子力規制委が再稼動に向け
川内原発の審査書を正式決定

 原子力規制委員会は9月10日、九州電力川内(せんだい)原発の安全対策の主要部分が新規制基準を満たすとする審査書を正式に決定しました。伊藤祐一郎鹿児島県知事および岩切秀雄薩摩川内市長は、この決定を受け 「安全性が確保された」とコメントし、安倍首相も、新規制基準を「世界一厳しい安全基準」と述べています。しかし、田中俊一規制委員長は、この決定を「安全を保証するものではない」と述べており、再稼動の責任の所在はきわめて曖昧にされています。
 川内原発は日本有数の火山帯に位置しますが、審査では、巨大噴火は原発運用期間中に起こる可能性が十分に小さく、予知も可能としており、事故時の避難計画は、審査の対象外となっています。これは「安全神話」の復活にほかなりません。


- 放射能汚染の勉強会に参加して -
市民の手による放射能汚染の監視
~ そこから見えてきたもの ~

 7月12日、国分寺労政会館で開催された「日の出の森・支える会」主催の標記勉強会(講師:「市民放射能監視センター ちくりん舎」副理事長 青木一政さん)に参加しました。

ウクライナとベラルーシのその後
 1986年にチェルノブイリ原発事故があったウクライナでは、事故後10年の間に健康な人の割合が半分以下に減少しました。また、事故後に膀胱炎が増加し、膀胱の上皮細胞の異常や膀胱がんの前段階である上皮内がんが多く発見され、2004年に「チェルノブイリ膀胱炎」と命名されました(「日本バイオアッセイ研究センター」の福島昭治教授の研究)。事故から28年経った現在、健康な子どもの割合は20%まで減少し、多くの子どもが糖尿病など何らかの持病を抱えているそうです。
 ウクライナから約240km離れたベラルーシでは、事故の4年後から子どもの甲状腺がんが徐々に増え始め、9年後には事故前の13.3倍に増えました。ちなみに、入間市も福島第一原発から約240kmの場所にあるので、汚染度合いは多少軽いですがベラルーシが対岸の火事ではないことが解ると思います。

日本とウクライナの危険認知度の違いに驚く!
 現在、福島では「年間20ミリシーベルトを下回ったら帰還促進」ですが、ウクライナでは年間20ミリシーベルトは特別規制ゾーン、5ミリシーベルト以上は移住義務ゾーン、1ミリシーベルト以上は移住の権利ゾーンとなっていて、在留者、避難者それぞれへの支援が行われています。2011年4月、福島県は入学式を強行しましたが、県内の学校1400ヶ所のうち、76%が放射線管理区域にあたる放射線量でした。国任せではベラルーシと同じ結果を招くことになると思いました。
(村山)


「ひらた中央病院」を応援します

 福島県平田村の「ひらた中央病院」は、2012年11月から、県の検査の3倍の時間をかけた丁寧な甲状腺検査を無料で行っています。「こどもを守る会 いるま」は、 「ひらた中央病院」への支援として、今年度、5口(1万円)の寄付を行いました。
http://www.cataloghouse.co.jp/yomimono/ochiai/hirata/

ニュースレター第9号を発行しました

第9号_1

第9号_2

pdfファイルはこちら 第9号

== 主な記事 ==

新聞やテレビが伝えない
原発事故の“ほんとうのこと”
“おしどりマコ&ケン”トークショーが開催される

 おしどりマコさん・ケンさんは、東電福島原発事故後、猛勉強をして、東電の開く記者会見にほぼ毎回出席。福島では、原発の作業員からも聴きとりをする丁寧な取材を続けています。また、この3月にはドイツ、そしてチェルノブイリ原発事故で多大な被害を被ったベラルーシで開催された2つの国際医師会議に招聘され、論文発表を行った後、半月余りにわたりドイツやベラルーシで精力的に講演や取材活動を行ってきました。
 福島原発については、放射能汚染水が毎日400トンも増え続けていること、作業員から聞いた「最も怖いもの」は1・2号機後ろに立っている高さ120mの排気塔(スタック)であり、鉄塔の一部が高さ66mのところで切断され、倒壊の恐れがあるのに、近づけば即死するほど根元が放射能に汚染されているため修理が不可能なこと、作業員から聞いた「最も気をつけるべきこと」は2号機の冷却の状態であり、 2号機は内部の状況がまったく把握できていないため、もし冷却システムが停止すれば再爆発を防ぐ手立てが無いことなど、収束からはほど遠い原発事故の現状のお話がありました。
 先の訪独については、ドイツ人は中学生の頃から自主的に歴史や政治を勉強し、支持政党まで決めていること、中学や高校などで行った講演会で、学生たちから「いつ第3次世界大戦が起きてもおかしくない。それを防ぐためは、自分たちが歴史や政治をしっかり学ばなければならない」、「日本人のように、選挙権を持ってから政治のことを考え始めるのでは遅すぎる」と指摘されたこと、また「ドイツも国家権力が国民を蔑ろにし、マスコミがそれを報じない点では日本と同じ。ドイツが日本と違うところは、市民が国家を監視し、きちんと抗議する点だ」と言われたことなどのお話があり、「政治のことは一部の特別な人たちに任せておけばよい」という日本の風潮との違いに驚かされました。また、マコさんの「歯を磨かなければ虫歯になるのが当たり前であるように、社会のことを考えなければ政治がひどくなるのは当たり前」、「選挙の投票だけが意思表示の方法ではない。日々の買い物でどのメーカーのどの製品を選ぶのかといったことも大切な一票だ」という言葉がとても印象的でした。
 大澤さんからは、入間ガスは災害対策のためパイプラインを二重化し、国産天然ガスを新潟から、輸入天然ガスを静岡から引いていること、ガスによる発電はエネファーム(効率94%)やコジェネ(同70~85%)のように火力や原子力発電(同30%)に比べ非常にエネルギー効率がよいことなどのお話がありました。


~ トルコからの手紙 ~
みなさま、トルコの状況を知って下さい
8割の国民が原発に反対しています

 4月4日、トルコの100近くの市民団体からなる「トルコ反原発同盟」が日本の国会議員宛にトルコとの原子力協定に反対することを求める手紙を送りました。以下は、 4月6日に参議院の外交・防衛委員会委員21名に届けられた、FoE Japanの市民ボランティアによる翻訳からの抜粋です。

 2013年5月、日本とトルコは黒海沿岸西部のシノップに原子力発電所を建設するための協定を締結しました。三菱重工業とアレバ社が共同建設することになっています。また、2010年にトルコは、アックユに原発を建設するための協定をロシアとも結びました。・・・現在のトルコは原発建設に前のめりになっており、福島やチェルノブイリのような原発事故が発生した場合に引き起こされる、社会・環境に対する様々な問題を考慮していません。・・・トルコは日本のような地震国でありながら、日本のような地震対策がありません。・・・
 私たちは、日本国国会議員の皆様にトルコとの原子力協定を撤回することを要請し、以下に理由を説明します。
 まず第一に、トルコは民主主義社会ではなく、現政府により独裁主義的支配が進んでいます。・・・IPSOSが2011年4月に実施した・・・調査によると、80%のトルコ国民が原子力反対を表明しています。しかし、・・・エルドアン首相は、「権力分立は障害でしかない」という趣旨の発言もしており、彼の専制的指導のもと、公正発展党は政策決定を独断的に進めています。・・・このような状況で、政府が国民の反対意見に耳を傾けることはありえません。反対意見を表明する国民は、政府に「国賊」と呼ばれ警察により排除されます。・・・2013年6月に・・・行われたデモに警察が介入した際には、3000人以上が逮捕、8000人以上が障害の残る重傷、そのうちの一人の10代の少年はいまだ意識不明、12人が視力を失い、11人が命を落としました。・・・原発の環境に対する影響を憂慮するNGOは、原子力協定に関する法案に対して裁判を起こし、高等裁判所で勝訴を勝ち取りました。しかし、エルドアン内閣は、国内法案ではなく国際協定という形式に切り替えることにより、原発建設をトルコの裁判所の所轄外にしたのです。・・・
 以上のような政治状況に加え、トルコは原子力を推進するのに必要な制度・インフラが整備されていません。・・・ロシアメーカーがアックユ原発に使用する予定の原子炉は新しいデザインであるため、安全審査の先例・ガイドラインが不足していたのですが、・・・トルコ原子力委員会は建設を早々と許可しました。ロシアメーカーは、建設に関する環境アセスメントも行わず、・・・原発建設現場付近の森林伐採をすでに始めています。原子力委員会は、チェルノブイリ原発事故の際に、国民の健康と安全を守るための十分な措置を取りませんでした。・・・そんな中、チェルノブイリ事故に起因するガンが、トルコの若い世代の間で増加しています。・・・
 チェルノブイリと福島の原発事故の本当の被害状況がまだ把握できないなか、原発をトルコに輸出しようとするロシアと日本の行動は道徳に反するものです。なによりもトルコの政治家は、国民の声を無視し・・・正当性を失っています。このような状況で締結された原子力協定を将来の世代に押し付けるのは無責任であり、ロシアと日本の原子力協定は中止されるべきです。・・・美しい地球、民主主義、平和を実現するために、私たちとともに行動してくださることをここに請願します。
(翻訳の全文→ http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-3e84.html


エネルギー基本計画を閣議決定
「脱原発」の民意反映されず

 政府は4月11日、エネルギー基本計画を閣議決定しました。この計画は、原子力を重要なベースロード電源と位置づけ、規制基準に適合した原発を再稼働し、核燃料サイクルを推進するなど、民主党政権が国民的議論を通じて出した「原発ゼロ」の方針をくつがえすものです。また、経産省が示した当初案から、東電福島原発事故に関する「事故の反省と教訓を将来にいかすべく」、「社会に対して甚大な被害を与えた」、「万が一事故が起きた場合に被害が大きくなる」の文言が削除され、原発の「安全神話」復活を思わせる内容となっています。
 また、経産省は、昨年12月、計画の原案について国民から意見(パブリックコメント)を募り、約1万9千件の意見が集まりましたが、2月に代表的な意見を発表したのみで、これまで原発への賛否は集計していません。これに対して、朝日新聞社が意見の公開を求め、開示された2109件を集計したところ、約95%が再稼働反対や原発の廃炉を求める内容でした。計画はこのような「脱原発」の民意を完全に無視したものと言えます。


甲状腺がん
「確定」50人、「疑い」40人

福島の18歳以下、28万7千人の検査結果

 福島の県民健康調査の検討委員会が5月19日、福島市で開かれ、震災当時の18歳以下を対象とした甲状腺検査の結果が上記のとおり報告されました。これは罹患率が事故前の100倍以上に増加したことを示すものですが、検討委員会は「被ばくの影響とは考えにくい」との見解を変えませんでした。
 これに対し、清水修二 座長代行から「チェルノブイリでは4~5年たってから子どもの甲状腺がんが増え始めたからといって、現段階で見つかっている福島の甲状腺がんが被ばくの影響とは考えにくいと結論づけるのはいかがなものか」、「チェルノブイリのデータを参考にするのはよいが、判断の根拠にはしないというふうに慎重にすべきだ」との発言がありました。
http://momsrevo.blogspot.jp/2014/06/15.html


大飯原発の運転差止め命じる
福井地裁が住民の訴えを認める判決

 安全性が保証されないまま大飯原発3・4号機を再稼働させたとして、福井県などの住民189人が関西電力に運転差止めを求めた訴訟において、 5月21日、福井地裁は関西電力に運転差止めを命じました。以下、判決要旨の要約です。

 生存を基礎とする人格権は憲法上の権利であり、法制下において最高の価値を持つ。この根源的権利が広範に奪われる事態を招く可能性があるのは、大規模自然災害や戦争以外では原発事故のほかは想定し難い。万が一でもこのような原発事故を招く具体的危険性があるのであれば、その差止めが認められるのは当然である。
 大飯原発では、地震が起きた際に安全性を保つ「冷やす」機能と「閉じ込める」機能に欠陥がある。「冷やす」機能については、1260ガルを超える地震でシステムが崩壊する。大飯原発には700ガルを超える地震は来ないとされているが、根拠のない楽観的見通しに過ぎない。わが国最大の地震は4022ガルであり、1260ガルを超える地震が来ないとの想定も本来的に不可能である。1260ガル未満の地震であってもいったん事故が起きれば適切かつ迅速に措置を取ることは困難である。700ガル未満の地震によっても外部電源が断たれかつ主給水ポンプが破損する恐れがある。「閉じ込める」機能については、使用済み核燃料プールから放射性物質が漏れたときに外部放出されることを防護する堅固な設備が存在しない。
 以上のように、大飯原発の安全技術や設備は楽観的な見通しのもとに初めて成り立つ脆弱なものであり、福島原発事故で避難勧告が検討された原発から250km圏内に居住する者は原発の運転によって直接的にその人格権が侵害される具体的な危険がある。
 被告は、原発が電力供給コストの低減につながると主張するが、極めて多数の人の生存そのものにかかわる権利と電気代の高い安いを並べて論じること自体、法的に許されない。たとえ原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失である。また、原発がCO2削減に資するとの主張に対しては、福島原発事故がわが国始まって以来最大の公害、環境汚染であることに照らすと、運転継続の根拠とするのは甚だしい筋違いである。
(判決要旨の全文→ http://www.news-pj.net/diary/1001
カテゴリ
プロフィール

こどもいるま

Author:こどもいるま
埼玉県入間市を中心に活動する
「こどもを守る会 いるま」です
放射能汚染からこどもを守る活動をしています
入会希望・お問い合わせの方は、
上のカテゴリ中の「会の案内」
をクリックして下さい

最新記事
最新コメント
Twitter

kodomo_iruma < > Reload

FC2掲示板
最新トラックバック
月別アーカイブ
カウンタ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。